S&P500やオルカンなどのインデックス投資が流行っています。
これらの投資は、令和6年4月頃から勢いが増しているので、資産が増えている方も多いと思います。
そこで注意したいことが、「円高」です。
S&P500・オルカンの成績は徐々に伸びていますが、成績が伸びているから資産が増えているだけではありません。
円安が続くことも、資産が増える原因になります。
逆に円安から円高に移ると、いままで増やしていた資産が減ります。
ですが、円高のリスクを勉強することで、万が一に備えられるので、最後まで読んでくれると嬉しいです。
それでは解説します。
アメリカ株と円安の関係
S&P500とオルカンは、円をドルに変えている
人気のファンドの通貨割合を見ていくと、ドルを占める割合が大きいことが分かります。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、100%がドルで運用
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、62.3%がドルで運用
このように、外国に投資しているファンドは、円をドルに変えて運用しています。
つまりこの2つに投資をしている人は、ドルを持っていると思って大丈夫です。

円安は円の価値が落ちること
現在は円安が続いているので、円の価値も落ち続けています。
つまり、ドルの価値が円と比べて上がっているので、S&P500やオルカンの成績にも影響を受けます。
例えば、1ドルが100円から150円になれば、ドルの価値が1.5倍になるということです。
上記で解説した通り、S&P500は100%、オルカンは62.3%をドルにして運用するので、その分の資産が増えることになります。
円安か円高で投資の成績に影響を及ぼすことを「為替リスク」と言います。

円安で儲かっているのを忘れない
ここからがこの記事の本題です。
S&P500、オルカンは令和6年4月頃から勢いが増しているので、資産が増えている人は多いと思います。
ですが、このファンドの成績で資産が増えている訳ではなく、円安で資産が増えているのも忘れてはいけません。
円安か円高は、日本銀行の方針で決まります。
現在は右肩上がりが続き調子がいいですが、ずっとこの調子で資産が増えていく訳ではないことを把握してください。
円安と円高のメリット・デメリット
円安と円高のメリット・デメリットを比べてみましょう。
現在は円安が続いていますが、円安のメリットは輸出業に従事している人と、私たちみたいに外国に投資している人にしかありません。
ですが円高になると、多くの人がメリットを受けます。
下で整理したので、確認してくださいね!
円安のメリット
- 海外に投資している場合、資産の価値が上がる。
- 円が安くなることで日本の商品が売れやすくなり、車や半導体関連などの輸出産業の売上が伸びる。
円安のデメリット
- 輸入品の価格が高くなる。(特に輸入に頼っている日本は影響大)
- 輸出産業に従事している人にしかメリットを受けられない。
円高のメリット
- 輸入品を安く買えるようになる。
- 輸入産業の売上が伸びる。
円高のデメリット
- 海外に投資している場合、資産の価値が下がる。
- 日本の輸出物がうれなく
もし円高になったら何をすればいい?
現在S&P500とオルカンは好調です。
しかし円高になればなるほど、資産は徐々に減っていきます。
その時にできることについて解説したいと思います。
円高になっても、必ず”ガチホ”
円高になっても、売らずに分散投資を続けることが大切です。
なぜなら、いつ円高、円安になるか分からないからです。
例えば「今は円高だから一旦売って、円安になったら投資を再開しよう」と考える人もいると思います。
ですが、その方法は資産が増えるタイミングを逃すキッカケにもなります。
書籍「ウォール街のランダム・ウォーカー」によると、1960年代~1990年代の30年間の上げ相場の95%は90日の間で起こっていると解説されています。
その上げ相場が訪れる確率は1/83で、予想は困難です。
そのため、円高で徐々に資産が落ちていくのを耐えつつ、いつも通りの金額で投資し続けましょう!
円高のメリットを感じよう
円安と比べ、円高は私たち庶民にもいい影響を与えてくれます。
上記でも解説しましたが、食料品などの輸入品の値段が下がるので、生活に余裕ができます。
以前、iPhoneの値段が非常に高いと話題になりましたが、その理由は円安にあります。
もし円高になれば、iPhoneなどが求めやすくなります。
このように、円安と比べ円高にはメリットがあるのは嬉しいですよね!
不安を煽る情報を見ないようにする
不安を煽る情報をシャットアウトし、正常なメンタルを保つことも大切です。
そのような情報を浴び続けてしまうと、投資がストレスに感じてしまうからです。
投資は10年以上の時間をかけて行うもので、その時間がストレスになるのは、健康的にもよくありません。
特にSNSでは、成績が傾くと「NISAはオワコン」、「オルカンはオワコン」など、すぐに不安を煽るコンテンツが出てきます。
投資に情報の収集は必要ですが、必要以上に不安を煽るコンテンツを見るのは控えたほうがいいです。

不安に思うなら、投資金額を調整しよう
投資に適切な金額とは?
投資に回す適切な金額は、個人によって違います。
そのため、もし投資の金額が適切かどうかわからないのなら、自分の感じる「ストレス」を基準に考えましょう。
例えば、投資のことが常に気になったり、毎日の変動を確認する行為などは、ストレスになっていると思います。
もしストレスを感じるのなら、投資金額を減らすと、毎月継続しての投資ができますよ。
目的を再認識
また、なんで自分が投資をしているのかを再認識する必要があります。
特に「みんなが始めているから始めた」などの理由なら、このタイミングで考えてはどうでしょうか。
- 老後資金のため
- お金の勉強のため
- インフレについていくため
- 資産とリスクを分散させるため
様々な目的がありますが、新NISAの制度は自分の将来にメリットを与えてくれます。
もし自分の目的、投資する金額が見合わないようでしたら、改善しましょう!
短期的な利益を求めると、失敗する
インデックス投資の強みは、「時間を武器にする」ことです。
そのため、短期的な利益を求めると、その武器を使えないので、失敗します。
特に円高や業績の悪化などで、成績が下がると、手放したくなる気持ちは分かります。
ですが、初心者でもプロ並みの成績を出せるのがインデックス投資の特徴です。
今は辛抱して、投資を続ける根気も必要にですぞ!
まとめ
以上で、円高によるリスクと取るべき行動について解説しました。
- アメリカ株と円安の関係
- 円高のときにするべきこと
- 適切な投資金額
新NISAは長期勝負。
そのためにも、勝ちに行く投資ではなく、負けない投資を続けることが大切になってきます。
この記事が参考になれば嬉しいです!
ありがとうございました!